2012年12月6日木曜日
有壁隧道(その2)
さて、天気もよくない中県境の山中を彷徨うバカ2人
すでに歩き始めてから40分が経過しています。
俺「トンネルはまだか!!!!」
友人「泥ファッキン!!!!!」
まだまだ湿地を進んで行きます。
俺「!!!!!!!!」
俺「トンネルあった!!!!」
トンネルの入り口は苔むしていて、なにやら重苦しい雰囲気を感じます。
よくよく見ると、全部レンガ造りなのが分かります。
俺「すげぇ!!!!!」
大喜びするバカ1人。
友人「あれ?ひょっとして俺ってこれのためだけに連れてこられたの?」
あまりテンションのあがらない友人。
・・・
・・
・
まあ、中を見てみましょう。
トンネル内で崩落していて、貫通していないので先には光が見えません。
しかも、今回はライトを持ってきていないので入ることも出来ません。
そして、上を見上げてみると煤で黒く染まったレンガが目に入ってきます。
このトンネルの歴史の重さを感じさせます。
そして、横を見てみるとそこには土砂が流れ込んでいます。
そうです。このトンネルの寿命はあとわずかで完全崩落も近いことでしょう。
大変貴重な明治時代のレンガ造りのトンネルですが、人々が貴重さに気づいた
時にはすでに手遅れの状態でした。
しばらく内部を眺めた後、再び外から眺めます。
このどこか廃退的で重苦しい雰囲気が、この隧道の過去に背負ってきた役目の重さを
感じさせます。
戦時中、出兵で故郷を離れる人々もこの隧道を通ったはずでしょう。
この隧道の先はもはや故郷の地ではありません。
それぞれ思いを秘めてこのトンネルを通ったはずです。
さて、目的の有壁隧道を見れて大満足ですが
生還からは一番遠い場所にいます。
って書くと大げさですが、確かに日暮れが迫っています。
~その3へつづく~
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